この記事は、2024/8/27に公開された「Add Flexera’s State of the Cloud Report to Your Summer Reading List」の翻訳です。
私が10年以上も楽しみにしている資料に、Flexera の「クラウドの現状」レポートがあります。毎年、世界中の数百人の IT 意思決定者を対象に実施されるこの調査では、クラウド戦略、移行の傾向、クラウドへの移行やクラウド環境の管理を検討している企業にとって重要な考慮事項が評価されています。長年にわたって実施されているレポートであるため、クラウド戦略と優先事項の進化を理解する上で貴重なリソースです。私は、このレポートが発表されて以来、最新版に目を通してきました。
Flexera State of the Cloud レポートの2024年版が3月に発表されましたが、例年通り、データ、分析、AI のリーダーがアーキテクチャのインフラストラクチャとプラットフォームのオプションを検討する際に役立つ素晴らしいリソースとなっています。レポートから得られた主な結果をいくつか紹介します。
クラウド支出の管理は依然として最大の課題であり、セキュリティを上回る
2023年のレポートで最も驚いたことの1つは、クラウド支出の管理が11年ぶりにセキュリティを上回り、最大の課題となったことです。クラウド支出は2年連続でトップの座を維持し、パブリッククラウドの支出は予算を平均15%上回りました。過去2年間に多くの企業が直面した経済的不確実性によりコスト超過がさらに悪化し、多くのデータチームは自社のパブリッククラウド消費に対するより厳しい監視を覚悟すべき状態です。
パブリッククラウドの高コストに対抗するには、2つの方法があります。1つ目はハイブリッド展開を設計することです。クラウドは、AI モデルのトレーニングのように、断続的または突発的な容量要件のあるワークロードに最適です。しかし、予測可能なリソース要件を持つ他のワークロードをオンプレミスで実行することで、企業はコストを削減できます。もう1つの方法は、SaaS プラットフォームをいつどこで活用するかを戦略的に考えることです。これにより、使いやすさを優先して、ワークロードのチューニングやリソースの割り当てをユーザーの手から離すことができます。このトレードオフは、常に必要であったり、最適であるというわけではありません。
現在もマルチクラウド戦略が引き続き主流となっています。回答者の89%が複数のクラウドを使用していると報告しており、2023年の87%から増加しています。マルチクラウドの優位性は、ハイパースケーラー間の機能とエコシステムの同等性の向上、および個々のクラウドプロバイダーへのロックインを回避したいという要望の結果です。
マルチクラウド環境で運用するデータチームは、いくつかの重要なアーキテクチャ上の決定を下さなければなりません。1つ目は、ファイルレベルでは Apache Parquet、テーブルレベルでは Apache Iceberg などのオープンフォーマットを活用し、データがクラウド間で転送可能であること、またさまざまなユースケースに対応する幅広いツールと相互運用可能であることを保証することが挙げられます。2つ目である、マルチクラウドアーキテクチャで最も重要な要素は、データ全体にわたる統一されたセキュリティとガバナンスです。これにより機密データは常に保護され、利用者はデータの保存場所に関わらず、常に一貫性のある正確なデータにアクセスすることが可能になります。
機密データについては、消費者データ、企業財務データ、知的財産、研究データなど、多くの組織が依然としてオンプレミスでの保管を好んでいます。一方、非機密データの大半はパブリッククラウドに保管されることになります。これは、銀行や医療などの規制の厳しい業界を理解する人にとっては直感的なものです。そして、移行のプレッシャー下にある人にとっては健全さのチェックに役立つ情報となります。クラウドに関する多くの誇張された宣伝にもかかわらず、現実には調査に参加した企業の20%未満しか機密データをクラウドに移行する予定がないという結果が出ています。
Cloudera のお客様がクラウド戦略を検討するにあたり、良いニュースがあります。それは、機密データをパブリッククラウドに移行する予定があるかどうか、あるいはオンプレミスに置いたままにするかどうかは、問題ではないということです。データ、分析、AI のための唯一の真のハイブリッドプラットフォームである Cloudera では、データ分析のワークロードに利用するインフラストラクチャを自由に選択でき、データはオープンフォーマットのまま、データエンジニアリングからビジネスインテリジェンス、AI、ML に至るまで、幅広いワークロードで利用できます。ポータブルであるため、インフラストラクチャ要件が変更された場合でも簡単に移行できます。また、相互運用性があるため、データチームやデータ消費者は、ワークロードごとに最適なツールや実行エンジンを選択することができます。さらに、統一されたガバナンスとセキュリティソリューションによって保護されているため、データがクラウド上にあるかオンプレミスにあるかに関わらず、安全に保管され、適切なユーザーのみがアクセスできるようになります。
AWS のお客様はCloudera を今すぐお試しいただけます。3つのユースケースパターンのいずれかを導入し、クラウドへの移行を劇的に簡素化かつ加速できるプラットフォームをぜひご利用ください。
This may have been caused by one of the following: