東京 - 2025年4月9日 - データ、アナリティクス、AIのための唯一の真のハイブリッドプラットフォームを提供するCloudera株式会社(所在地:東京都中央区、社長執行役員 山賀裕二)は本日、データの保護を訴える3月31日「World Backup Day」*とクラウドにおけるデータの安全性を訴える4月3日「World Cloud Security Day」**を機に、企業がデータのセキュリティとガバナンスを見直す重要性についてコメントを発表しました。
AIはビジネスを変革し、企業が業務を自動化し、インサイトを生み出し、大規模なイノベーションを推進することを可能にしています。しかし、AIの導入が加速するにつれ、AIがデータを処理し移動させる方法に伴うリスクも増大しています。McKinseyのレポート(英語)によると、AIのサイバーセキュリティリスクは、従業員や経営陣にとって最大の懸念事項の一つとなっています。データが複雑なAIエコシステム全体にわたって流通する中で、「World Backup Day」や「World Cloud Security Day」は、企業がデータのセキュリティとガバナンスを見直す重要な機会を提供します。
ITリーダーは、データの管理と保護には、現代的なデータレイクハウスアーキテクチャやマルチクラウドデータ管理戦略など、包括的なデータ保護アプローチが必要であることを理解する必要があります。AIがビジネスプロセスに深く統合されるにつれ、従来のデータガバナンス手法では十分ではなくなっています。企業は、継続的な可視性、制御、回復力を確保しなければ、AI主導の環境がますます複雑化する中で、データ管理の主導権を失うリスクに直面します。
従来のデータシステムでは、情報は予測可能な方法で保存・アクセスされるのが一般的でしたが、AIはそれとはまったく異なる、より流動的かつ高速な形で動作します。AIモデルは、オンプレミス、クラウドプラットフォーム、さらには外部のAIサービスなど、複数の環境をまたいでデータを継続的に取得・処理・生成します。そのスピードとスケールは、従来のセキュリティ対策をはるかに上回ります。
データがチーム、部門、システムをまたいで常に移動しており、データの出所、変換の過程、アクセス権限の把握が困難になります。適切な保護策が講じられていない場合、企業は最も貴重な資産である「データ」のコントロールを失うリスクに直面することになります。多くの組織はいまだに、脅威が検出された後に対応するという、旧来的で受動的なセキュリティ対策に依存しています。しかしAIにおいては、問題が表面化してから対応するという選択肢は通用しません。
AIが扱うデータを守るためには、どこにデータが移動しても、最初からセキュリティが確保されていることが不可欠です。今、企業に求められているのは、脅威を未然に防ぐ「積極的なガードレール」なのです。
AI環境でのデータ保護の課題:データが増えるほどリスクも増大
AIはデータを基盤として機能し、より多くのデータにアクセスすることで、より強力で価値あるインサイトを提供できるようになります。しかし、データフローの増加は、深刻なセキュリティおよびコンプライアンス上の課題をもたらします。多くの企業は、データがどこへ移動し、どのように使用されているのか完全に把握しないまま、機密データをAIモデルに投入しており、意図せぬ情報漏洩のリスクを抱えています。
さらに、AIを活用する部門が増えるにつれ、データは複数のシステム間を移動し、追跡や管理が困難になります。適切な監視がなければ、顧客の個人情報や企業の機密情報がAIモデルやレポートに組み込まれ、知らないうちに流出・誤用・不正共有される危険性があります。
また、異なるチームが新しいデータをAIモデルに投入することで、エラー、バイアス、または古い情報がAIの出力に影響を与え、その精度が低下する可能性があります。こうしたリスクを防ぐために、企業はデータフローを追跡できる強力な系統管理を導入すべきです。例えば、ClouderaのOctopaiのような自動メタデータ管理ツールを活用すれば、データフローを可視化し、AIの意思決定に影響を及ぼす前にエラーを防ぐことができます。
加えて、多くのAIモデルは「ブラックボックス」と化しており、企業はデータがどのように処理・変換されるかを理解するのに苦労しています。この不透明性はコンプライアンス上の懸念を生じさせ、AIが導き出す意思決定を説明・正当化できない場合、企業の評判リスクにもつながります。従来のセキュリティ対策は、AI環境では効果的でなくなっており、AIモデルが継続的に学習・適応するため、静的なセキュリティ対策ではこの動的なワークフローを保護できません。
適切な対策がなければ、企業は単なるセキュリティ侵害のリスクだけでなく、規制違反による罰則、業務の混乱、顧客からの信頼喪失といった深刻な問題に直面することになります。
リアクティブなセキュリティからプロアクティブなガバナンスへ
AIデータを適切に保護するためには、企業は「事後対応型(リアクティブ)」のセキュリティから、「予防的(プロアクティブ)」なガバナンスへとシフトする必要があります。セキュリティ侵害が発生した後に問題を修正するのではなく、最初からAIのワークフローにセキュリティ対策を組み込むことが不可欠です。特に、金融業界や医療業界のように、大量の機密データを扱う業界においては、このアプローチが極めて重要です。
しかし、Gartnerの「2023年デジタル時代のメタデータ管理」レポート(英語)によると、60%の企業が、自社の重要なデータがどこにあるのかを正確に把握していないと報告しています。これは重大な問題です。AIガバナンスの第一歩は「可視化」であり、企業はエンドツーエンドのデータ系統追跡を通じて、AIモデルがどのようにデータを処理・共有するかを理解する必要があります。これにより、問題が発生した際の対応速度も向上します。
また、ガバナンスは自動化されるべきです。データがオンプレミス、クラウド、またはサードパーティのAIエコシステム内を移動する際にも、一貫したセキュリティとコンプライアンスを確保できるようにする必要があります。静的なセキュリティポリシーではなく、AIによるデータフローの変化に動的に適応するセキュリティ対策が求められます。企業は、データへのアクセスを厳格に管理し、必要な人だけが適切なタイミングでデータを利用できるようにするきめ細かなアクセス制御を実装するべきです。
ClouderaのShared Data Experience(SDX)は、AI主導のデータパイプライン全体で一貫したセキュリティ、ガバナンス、コンプライアンスを実現し、データの取り込みからインサイトの取得まで、安全性とトレーサビリティを確保します。
AIセキュリティはビジネスの必須要件
AIセキュリティは、もはやIT部門だけの課題ではなく、ビジネス全体の不可欠な要件です。AIデータの管理・ガバナンスを適切に行わない企業は、規制違反による罰金、法的リスク、顧客からの信用失墜といった、直接的な財務的損失を被る可能性があります。
AIの導入が進む中で、企業には2つの選択肢があります。従来のセキュリティ手法に依存し、問題が発生するたびに対応するか、それとも、最初から強力なAIデータガバナンスを実装し、リスクを未然に防ぐか。
AIセキュリティの未来は、「問題が発生するのを待つこと」ではなく、「問題が発生する前に防ぐこと」にあります。今、AIの積極的なガードレールを築く企業こそが、未来のリーダーとなるでしょう。
*「World Backup Day」は2011年にデータを失ったアメリカのユーザーたちが「こんな悲劇を繰り返さないために」と提案し、非公式ながら世界中に広まったキャンペーン
**「World Cloud Security Day」は世界的なクラウドセキュリティの非営利団体CSAなどが推進しているキャンペーン
(ご参考)
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Clouderaについて
Clouderaは、データ、分析、AIのための唯一の真のハイブリッドプラットフォームです。エンタープライズAIの導入を加速し、モダンデータアーキテクチャを実現します。Clouderaは、クラウド専用ベンダーの100倍以上のデータを管理しており、グローバル企業のあらゆる種類のデータを、パブリッククラウドやプライベートクラウドを問わず、価値ある信頼できる洞察に変換します。 Clouderaのオープンデータレイクハウスは、拡張性と安全性の高いデータ管理と、ポータブルでクラウドネイティブな分析を可能にします。 これにより企業は、信頼性の高い責任あるAIを導入し、プライバシーを保護しながら生成AIモデルをデータに適用できます。金融サービス、保険、メディア、製造業、政府機関などの世界最大規模のブランドが、今日そして未来の不可能を可能にするための課題解決にClouderaを活用しています。金融サービス、保険、メディア、製造業、政府機関などの世界最大規模のブランドが、今日そして未来の不可能を可能にするための課題解決にClouderaを活用しています。詳細については、ホームページをご参照、 Facebook および Xをフォローください。
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