Data Warehouse
Marketing Technology
Japan
日本の広告市場におけるデータ量の飛躍的な増加
日本の広告の特質は社会のデジタル接続化が進むにつれ変化しており、顧客からのデジタルインタラクションの急増がデータの顕著な増加に拍車をかけています。2022年、日本の携帯電話の契約数は530万件増加し、インターネットとソーシャルメディアの利用者数はそれぞれ84万4,000人と820万人増加しました。
デジタルチャネルの利用拡大に伴い、SMNは管理を要する広告インタラクションとその関連データの大幅な増加に直面しました。さらに、同社が処理するデジタルトランザクションの量も着実に増加しており、10年前の7倍にも達し、今も毎月増え続けています。
SMNは、人工知能と機械学習(AI/ML)モデルに大きく依存してこれらのトランザクションとデータを処理しており、これによりクライアントのマーケティング投資収益率(ROI)を向上させています。同社の提供するソリューションには、AIエンジンである「VALIS-Engine」、デマンドサイドプラットフォーム「Logicad」、マーケティング分析ツール「VALIS-Cockpit」が含まれます。
SMNは、データの増加に合わせて拡張でき、AI/MLエンジンのワークロードの増加に対応できる技術プラットフォームを求めていました。私たちには、キャンペーンを成功に導くマーケティングインサイトを顧客に提供するために、データを効率的に保存、処理、集計、分析できる柔軟なソリューションが必要でした。
事業の成長とAIを支えるデータ基盤の確立
SMNではワークロードの増加に対応するため、2014年にClouderaに移行しました。SMNの執行役員で技術部および広告配信プラットフォームマネジメント担当ジェネラルマネージャーを務める安田崇浩氏は、次のように述べています。「8年前、私たちは広告データを高速に保存し分析するためのデタウェアハウスソリューションをいくつも精査しましたが、最大5ペタバイトのデータを保存できる十分な容量と、当社のビジネスとともに成長できる処理能力を提供できるのはClouderaだけでした。さらにClouderaは、Apache HadoopやApache Impalaなどのプログラムと統合する機能を備えており、大量データを集めて分析することでお客様のマーケティングの成功に貢献することが可能でした」。
2021年、SMNはCloudera Data Platform(CDP)にアップグレードしたことで、マーケティングデータや広告データにアクセスし分析できるようになりました。CDPにより、AIエンジンを拡張してデータを処理し、追加のワークロードを受け入れることでビジネスを成長させていきました。さらに、さまざまなIT環境にCDPの機能を展開できるようになり、最適なオプションを選択することでコスト削減が可能になりました。
さらに多くの価値を創造するためのマーケティングインサイトを提供する
SMNはClouderaの導入により、自信を持って膨大な量の広告·マーケティングデータを分析し、より多くの価値を引き出すとともに、顧客のマーケティング目標達成に役立つインサイトを導き出せるようになりました。
CDPを使用することで、SMNのデータプラットフォームとAIエンジンは、毎月約7,000億件のトランザクションを処理できるようになり、10年前の1,000億件から大きく増加しました。CDPのハイブリッドデータプラットフォームは高速で使いやすいため、SMNのシステムやAIエンジンは、より要求の厳しいクライアントからより多くのデータを柔軟に取得することができます。
SMNチームは、より正確なインサイトを顧客に提供し、マーケティングキャンペーンにおける優れた意思決定を支援します。CDPを基盤にすることで、売上レポートや広告配信結果レポートといった200種類以上のレポートの作成が可能です。またクライアントにとってのマーケティングパフォーマンスの可視化を高めることで、クライアントはキャンペーンを調整することができ、ROIの向上や、クリックスルー率やインプレッションの向上など、必要な成果を生み出せるようになりました。