Evolve logo オンデマンド配信 Evolve 2023 Tokyo|AI、データと分析の先進事例を紹介
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    SHIONOGIはClouderaと連携し、バリューチェーンの業務効率を向上させました。

    データサイエンスチームは、 インフルエンザ流行予測モデルをはじめ、様々な予測モデルを開発しました。これらを用いることで、ヘルスケア領域での更なる貢献を目指しています。

    販売や営業活動のデータを自動収集し、それを分析することで、より効果的な営業活動計画の策定を可能としました。その結果、営業活動の強化に繋がりました。

    Data Architecture

    Data warehouse

    Industry

    Healthcare & Life Sciences

    Country

    Japan

    Website

    データ駆動型イノベーションで医薬品研究開発の最前線を切り開く

    SHIONOGIは、日本の大阪市に本社を置く創業145年を超えるグローバル製薬会社です。感染症、精神/神経などの重点領域で高まる医療ニーズに対応する医薬品を開発・製品化してきました。SHIONOGIは長年にわたる感染症研究の経験を活かし、感染症治療薬の開発に革命をもたらしてきました。また、「創薬型製薬企業」から、ヘルスケアサービスを提供する「ヘルスケアプロバイダー」へ進化し、社会に対して新たな価値を提供し続け、患者さまや社会の抱える困り事をより包括的に解決したいと考えています。

    世界第3位の医薬品市場におけるヘルスケアの新たな課題

    日本は世界第3位の医薬品市場です。2013年以降、政府は日本経済の活性化および成長戦略において、ヘルスケアを重要な原動力として推進してきました。 

    COVID-19のパンデミックもまた、日本が革新的な医薬品やワクチンの開発を優先させる要因となりました。2021年、政府は医薬品産業のイノベーションを促進する政策へと転換しました。2032年までに、人工知能を利用した新薬候補の選定や臨床試験の円滑化を含め、創薬力の強化、科学技術の高度化、医療データ活用の促進を目指しています。

    SHIONOGIは組み合わせたデータや知識、すなわち“集合知”をニーズに応じて最大限に活用する“データ駆動型イノベーション”の実現を目指しています。その1つは、医薬品の研究開発(R&D)におけるデータの利活用を加速することでした。同社では、臨床試験などの研究開発プロセスにおける重要データを収集・分析する際に、より強固な仕組みが求められていました。加えて包括的かつ詳細な臨床学的インサイトをかけ合わせることで、R&Dチームは患者のニーズの把握や疾患に対する深い理解が可能になり、R&Dにおける成果をより高める事ができるようになります。

    同時に、同社は営業やマーケティングなどの業務データを活用して、営業組織全体の効率化を図りたいと考えていました。しかし、そのための業務データの入力は担当者が手動で行い、データも統合されておらず、集計も手動で行われていました。この入力・集計作業を自動化すれば、業務データの収集がより速く確実に実行されることとなり、常に最新の情報を活用した意思決定が可能になります。 

    セキュアに整理・管理された統合データベースを構築してR&Dと業務効率化を加速する

    SHIONOGIは、データベースと分析環境を強化するためにClouderaと連携し、R&Dや日常業務からデータを収集・分析するプロセスを加速しました。 

    このデータ基盤を構築するためにCloudera Data Platform(CDP)が採用されました。社内外に存在する多種多様なデータをCDP Private Cloud Baseに統合し、統合データベースとして機能させました。統合データウェアハウスにより、セキュリティ及びガバナンスを確保し、プライバシー保護などのコンプライアンスを遵守しながら、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールと分析システムをシームレスに接続しました。CDPのシェアードデータエクスペリエンス(SDX)を使用して、患者情報や研究データなど組織全体の機密データを特定してプロファイリングし、アクセスできるユーザーを特定、制御しています。 

    SHIONOGIのデータサイエンス部長である北西由武氏は、次のように述べています。「Cloudera Data Platformにより、セキュアに整理・管理された統合データベースの構築が可能になり、それによって必要なデータへのアクセシビリティが向上しました。データベースが整備された結果、組織全体で情報共有が促進され、データエンジニアやデータサイエンティストの生産性が向上し、コラボレーションが促進され、R&Dにおける成果も高まっています。

    Clouderaのソリューションは、ヘルスケアの最前線を切り開く強力な基盤を提供し、今日と明日のヘルスケアが抱える課題への取り組みを支援してくれます。」

    将来の感染拡大を予測し、医療業務を強化する塩野義製薬の研究チームは、CDPを用いて気温の測定値、定点医療機関による報告数、およびインフルエンザのオンライン検索の頻度などのデータを組み合わせて、予測モデルを作成することにより、インフルエンザの流行パターンへの理解を深めることができました。このモデルを用いることで、インフルエンザ流行予測マップの作成が可能になり、日本の都道府県別のインフルエンザの潜在的な流行の予測に活用できます。このマップによって、閾値を超えた際の社内関係者への通知、それに伴う早期行動の実現が可能になります。      SHIONOGIのデータエンジニアリンググループの山下彩花氏は、次のように述べています。「データはR&Dにとって不可欠なリソースです。Cloudera Data Platformを活用することで、得られたインサイトをさらに深く掘り下げ、治療効果の改善や病気の予防に貢献する革新的なヘルスケアサービスを構築するための一助となっています。Clouderaのソリューションは、ヘルスケアR&Dの最前線が抱える課題への取り組みを支援してくれます。」

    「データはR&Dにとって不可欠なリソースです。Cloudera Data Platformを活用することで、得られたインサイトをさらに深く掘り下げ、治療効果の改善や病気の予防に貢献する革新的なヘルスケアサービスを構築するための一助となっています。Clouderaのソリューションは、ヘルスケアR&Dの最前線が抱える課題への取り組みを支援してくれます。」

    Yoshitake Kitanishi, Head of Data Science, Shionogi