DOCOMO Digitalは、Clouderaによってモバイルコマースを変革しコンバージョンレートを20%向上

DOCOMO Digitalは、日本のグローバルテクノロジーイノベーターであるNTT DOCOMOの欧州活動拠点として、革新的な決済ソリューションを提供しています。同社は200社以上のモバイル事業者のほか、35ヶ国におよぶ300社以上のグローバルおよびローカルの決済サービスプロバイダーと協業し、その取引総額は年間30億ユーロに達します。
課題
DOCOMO Digitalは、デジタル決済サービスとデジタルコンテンツおよびマーケティングソリューションを通じて、販売業者やサービスプロバイダーのデジタルデバイス上におけるカスタマーエクスペリエンスとコンバージョンレートの向上を支援しています。この実現のためには、ターゲティングキャンペーンの効果向上や不正行為防止を目的とした、顧客ごとのカスタマージャーニーの効果的な分析や、ユーザー行動のカテゴライズとユーザープロファイルの作成が必要となります。
ソリューション
Cloudera Enterprise Data Hubの導入により、DOCOMO Digitalはビッグデータの処理とデータ分析、機械学習アルゴリズムを活用することで、より優れたモバイルコマースへの取り組みを支援するソリューションの開発が可能となりました。そして同社が最初に着手したのは、より正確なA/Bテストを通じたコンバージョンレート向上によるモバイルマーケッターのサポートと、モバイルコマースにおける不正行為検知能力の強化でした。
DOCOMO Digitalのデータベース管理担当マネージャーであるCarmine Giordano氏は、「これらのプロジェクトの実現のためにもっとも重要だったのがストリーミングデータ処理でした。Clouderaのおかげで、最適なパフォーマンスを持つアーキテクチャーを極めて容易に構築し、Enterprise Data Hub内の全てのデータを使った、より効率のよい機械学習アルゴリズムを実現することができました」と話します。
導入
モバイルコマースにおいてはセキュリティが最大の懸念事項となっているため、DOCOMO Digitalの経営層は、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)などの規制や社内規則を遵守するのに必要な強力なセキュリティ管理が、自社のプラットフォームに備わっていることを確認する必要がありました。
Carmine Giordano氏は、次のように説明しています。「Cloudera Enterpriseは、PCI要件に完全に準拠しています。Clouderaにおけるセキュリティ対応は優れた構造を持ち、当社が求める厳しいデータセキュリティ基準を全て満たしています。さらに、ClouderaのサポートやCloudera Navigatorの存在が、他のHadoopソリューションではなく、Clouderaを選択する決め手となりました」
導入効果
Ruben Manzano氏によれば、同社はデータの最大限の活用が既に可能になっており、これは2020年までに50億のモバイルユーザーを接続させるという同社の目標の達成に不可欠な能力です。
例えば同社では、不正行為のおよそ95%を検知することが現在では可能となっており、モバイルコマースにおける不正行為根絶のための大きな一歩となっています。
さらに、顧客の行動から得られるリアルタイムのインサイトにより、DOCOMO Digitalは、コンバージョンレートを劇的に向上させるA/Bソリューションの提供が可能となりました。「当社ではコンバージョンレートを20%向上させました。わずか1%の向上でも大きな違いが出ますが、ある機械学習のユースケースで実現したこの20%という結果は、業務全体でも実現できるという証です」とRuben Manzano氏は話します。